ミスコンの観客席から自戒の念をこめて。
なんなんだ。
いったいなんなんだ。
この胸に去来する敗北感は。
ミスコン会場で
綺麗なウェディングドレスをタキシードを着た
ミスターとミスの人を見ながら
うなだれる竹原。
彼らの肩には
「ミスター〇〇」
「ミス〇〇」の文字が刻まれた
タスキがかけられている。
そして、彼らの手には輝くトロフィーが。
普段の竹原ならこう言うだろう。
「あ、中国製の布切れと置物ね。あんなのもらっても捨てるに捨てられないし、かといって大した価値もないし大変だよね。マジ乙。」と。
だが、観客席に座る竹原は
手をパチパチと叩きながら
むしろ感動している。
「おめでとう」
むしろ彼らにそう声をかけてあげたい衝動に駆られている。大丈夫か竹原よ。
普段の竹原は「感動ポルノだ!」って言ってバカにするタイミングである。
いったい竹原は何をしているのだろう。
何、感動しちゃっているのだろうか。
もう、歳なのだろうか。
普段のように素直に出てこない悪口。
そして、その代わりに胸に去来する感動。
そして、敗北感。
俺の大学生活は一体何だったのだろうか。
彼らのようにトロフィーの一つなりとも貰えるようなことをしていたのだろうか。
かけがえない思い出を作れたのだろうか。
たしかに一括りにすると楽しくはあった。
特に一年生。
学食にたまってダラダラ話して、夜は酒を飲んでオケオール。
一生続くと思ってたそんな日々が気がついたら四年生。実際には、三年生あたりからそんな日々ともさようなら。
ウェイサーの学生が集う学園祭。
「大学の恥部だ!」と言っている奴らが主役の舞台。1.2年の頃はバイトを入れてしまい行けずじまい。満を辞して挑んだ3年では、「住む世界が違う」と言い近くのカフェに逃げ込む。
「俺のチョコバナナ」って何なんだよ。
そして、今年。
ブサイクなウェイサーの女子にからまれてホットドッグ(300円)を売りつけられる。
「うぜーなー。くそブスが。」と思いながら300円を差し出す竹原。
これまでと違う点は4年になりバイト三昧なため財力があるということ。
「はい、はい。買ってあげるから少し黙ろうか。」
これだから僕はお金が貯まらない。貯められない。
あぁ。 アイロニー。
この世界はアイロニーで満ちている。
ここで竹原が昨日の夜にしたためたポエムを公開いたします。
自分にとっての憂鬱な一日は、誰かにとってのかけがえない一日なのもかもしれない。踏み出さなかった後悔はその時、その場所にずっと残り続ける。歩みを進めた後悔は結果に対してのものだ。
今、この時。自分はどう生きていたい?
誰の隣にいて、誰が周りにいて。
何が好きで、何をしていたい?今を全力で生きられない奴に未来は最大化できない。未来は予測できるものではないのだから。未来は今の積み重ねで作るものだ。
さぁ、どうするよ。
ちょっと幻冬社の本っぽくエモくしているももの。書いていることはメンヘラそのもの。
結局、お前もメンヘラじゃねーか!!
ポエムにもある通り
常に未来を見据えて生きている未来人竹原は
結局のところを今を生きていない。
ちょっと賢くなった気になって
固定観念にはまっている人を
バイアス星人だと言って見たり。
俯瞰して価値判断をして
愚かな選択を笑って見たり。
あぁ、アイロニー。
ただただ真面目に生きているだけなのに。
あぁ、アイロニー。
来世はミスコンに出てインフルエンサーになりたい。
あぁ、アイロニー。
この世はアイロニーで満ちている。
ミスコン会場の客席から自戒の念をこめて。
p.s. 竹原は元気にしています。
ちなみにこの記事は笑うやつですよ。